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『レッド・ライト』 T.ジェファーソン・パーカー著 感想
寄る年波のせいか(笑)、作者名を覚える事を放棄している私。
覚えててもどんな作品を書いていたかが、頭に入ってないことが多い。
本屋の前でジェファーソン・パーカーって、えっと・・・状態。

あぁ『サイレント・ジョー』の人か。
MWAの賞とって、日本でもこのミスだかで評判良かった「あれ」の人だって・・・。
この人のほかの作品を読んでなかったのです。
なので3作購入。
その一冊。


19歳の娼婦殺人事件がおこり、容疑者として浮かんだのは主人公マーシーの恋人である同僚刑事マイクだった。

原題 『Red Light』

「心にしみいる」とか「人間ドラマの名手」とかの形容詞がつく作家さんですね。
私はミステリーでも、事件を起こしてしまった心情や背景、事件によって引き起こされた登場人物たちの心の動きをしっかり書いてくれる小説が好きです。
これもまさにそういうミステリー。

娼婦の殺人事件と、過去にも起こっていた娼婦殺人事件を絡めて描いています。
ストーリーが進む中で、主人公であるマーシーは厳しい選択をすることになります。
私が良かったと思ったのは、その選択をすることで巻き起こる変化を充分理解していながら、選択をせざる得ない自分の性格、そしてやはり予想通り起こってしまった結果に、マーシーが傷ついているところです。
自らが属する組織に対して不正を正すのはミステリーではよくある話です。
ですがたいていの場合、それは「正義感」が強調されていて、その前後の心境が描かれない。どうかすると「私は正しい」と言わんばかりで、人間味が感じられないのです。
マーシーを動かすものもまた「正義感」ではあるでしょう。
けれどそのことによってバッシングされれば、分っていたこととは言え傷つくのは、人間としてこれ、当然のことだと思うんですよね。
その辺のところをきちんと書いている本書。
文句なくお薦めです。

ところでこれシリーズの2作目です。
一作目の『ブルー・アワー』が書店にはなかったもので。
あぁぁぁ、一作目から読みたかった。
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テーマ : 海外小説・翻訳本
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