『獣王星』 6/8 (6/9) 感想
2006-06-09(Fri)
オープニングはティズの部屋の前で「開けてくれ。」とトール。
「話があるんだ。」
ティズはトールが言った「カリムを茶輪に連れて行く。」との言葉を思い出している。
ドアの外からのトールの声に耳をふさぐティズ。
カリム。
ザギの背中を見て生き方を決めた。
今また、あの背中を見て決めるのか。
心が避けそうだ。
ドアを開けるティズ。
「次ぎはオレだからな、次の交の月はオレが子供を産む番、これは譲れないからな。」
ザギとカリム。
「感謝してるぜ、カリム。お前はトールをその気にさせてくれた。」
「あんたは自分一人の遊び場を作ると言った。そのトップの座をトールに渡すなんて変だ。」
「誰が渡した。トールはオレの最も強いカード。ジョーカーだ。オレは勝負師。」
人を物としてしか見てないと責めるカリムに、ザギは「お前も大事なカード。」と。
ザギはカリムをテーブルに押し倒す。
「オレを捨てたくせに。出て行けと言った。」と拒むカリム。
「お前は必ず戻ってくるだろう。」
「ひどいヤツ。」とカリムはザギにキスをする。
「殺してやりたい。かみ殺してやりたい。」
トールとティズ。
「オレの子供を産みたいと言うだけでそばに居たのか。オレが子供を作れない身体だったら黄輪に帰っていたのか。」
「そんなことない。」とティズ。
「お前と子供は作れない。だけどお前を愛してる、肉親と同じように。これだけは分ってくれ。」
ティズを抱きしめるトール。
分らないよ、オレのことが好きなら何で子供を産ませてくれないの。それが好きってことだろ。
ザギとカリム。
トールを満足させてやれ、そしてその行動を自分に報告しろと、ザギは言う。
一人で違うゲームをやり出したら困るから、と。
「トールすら信用していない。じゃあオレの事も。」とカリム。
「じゃあ聞くが、お前はオレとトール、どっちの子を産みたい?。」
どっち?。
ニヤリと笑うザギ。
「語るに落ちたな。トールについて行け。」と言い残し、部屋を出るザギ。
違う・・・、オレは・・・。
ザギの後を追うカリム。
待って、お願い、聞いて。
マントの後ろ姿を追いかける。
「待って!!。ザギ!!。」
遠くにその声を聞くトールとティズ。
マントの背に追いついたカリム。
「ザギ!!。私は・・・。」
カリムの胸に刃が刺さっている。
去るマントの背。
ザギ。私は二人の子が欲しい。
だから殺すの?。
そんなに私のこと、好きでいてくれた?。
トールとティズがカリムの元に駆けつけた。
「ザギがやったのか。」とカリムの身体を揺するトール。
「やめてよ、カリムは死んでるんだよ。」
ザギを見つけ、トールは切りかかる。
頬が切れたザギは「バカが。本気か?。」
「抜け。殺してやる。お前がカリムを殺したように。」
騒ぎを聞きつけて茶輪と白輪のメンバーが集まってくる。
「トップ同士で剣を合わせた以上、これは獣王戦だ。」とサード。
見届けてやる。これが最後の獣王戦だ。
戦い合うトールとザギ。
チェンはユーキとザギの戦いを思い出し、手に仕込んだもう一本の剣をザギが使ってくることを心配する。
トールがザギの剣をはじく。
マントをひるがえさせ、目くらましをするザギ。
仕込み剣で切りかかり、マントは二つに切られる。
しかしその先にトールはいない。
ザギの後ろを取ったトールが切りかかる。
「やってくれたぜ。」
「何故カリムを殺した。」
「そうか、あいつ死んだのか。」
その言葉にトールは驚く。
「そうだったなぁ。お前、まだガキだったなぁ。」と薄くザギは笑う。
「惚れてた女が離れて行ったからって殺すほど、オレが堕ちて見えるか?。」
誰が殺したか教えてやると言うザギに、近づくトール。
ザギがトールに自分の血をなすりつける。
「似合うぜ、獣王。」
崩れるザギの身体をトールは抱きかかえる。
「あいつを信用するな。」
「獣王だ。新獣王が誕生したぞ。」とサード。
トールの元に歩み寄るサード。
トールの耳にザギの言葉がリフレインする。
ダガーバゴダがまばゆいばかりの光を放った、「獣王への迎えだ。」
「さあ、行くぞ。あそこから上がってヘカテへ行くんだ。」
しかしトールは、ザギはまだ生きている、カリムも放っておけない、と言う。
「チャンスは今しかない。お前が知りたがってた全てはあそこにあるんだ。」
「分らない。ザギはやっていないと言った。だとしたらオレは間違っていた。」
サードはチェンに「トールの為だ。」とザギの手当てを頼む。
「今、応じないとトールは獣王になれない。」
そしてトールが帰ってくるまでザギを生かしておくこと、カリムの遺体をそのままにと、指示をする。
「必ず戻る。それまで頼む。」とトール。
カリムの顔をもう一度見に行くトール。
分らない。何が虚構で、何が真実なのか。
確かなのはこの開かない瞳と、この冷たさ。
トールはカリムの頬に触れ、涙を落としながらキスをする。
お前を殺したのは誰だ?。
ダガーバゴダの扉の前に着くトール、ティズ、サード。
「トール・クライン。連邦委員会は君を第38代獣王と認めた。ヘカテ行きの船が待っている。」
扉が開く。
軍人達がトールを待っていた。
「ようこそ、獣王。」
トールとティズとザギとカリム。 4人の心情があふれ出る回でした。
まずトールとティズ。二人の会話のかみ合わないこと。
ティズは徹底したキマイラ人。
一方のトールは、ティズのそんなところを理解しているし、またキマイラの掟も尊重してはいるが、根は決してキマイラの人ではない。
ザギとカリム。カリムはザギの背中についていこうと決めていた。
だけど女の子なんですよね、本当に欲しいのはザギ。
カリムにとってザギは一番の存在、けれどザギにとってカリムは一番とはなり得ない。ザギが欲しいものは人ではないのでね。
トールに切られた後のザギのセリフ。
「惚れてた女が離れて行ったからって殺すほど、オレが堕ちて見えるか?。」
正直、原作でこのシーンを読んだときは、
えー!!。惚れてたんですか?、ザギさん?。
でしたが・・・。
後から見直せば、「どっちの子供を産みたい?」などと聞く事自体と、応えられないカリムにニヤリと笑う、そして「トールのところへ行け。」なんて所から、言われてみればそうかも・・・と思いましたが。
でもなーんてカッコ良いセリフなんでしょう。
ザギの魅力、炸裂ですよ。
けれどこのセリフはまた、「殺すほど私を好きでいてくれた。」と思いながら死んでいったカリムの哀れさがまします。
カリムは、最後のところでザギが求めているもの、またそのプライドの高さを理解してなかったのですね。
「お前、まだガキだったなぁ。」と言うセリフに、いろいろ企てながら、肝心のトールで計算違いをしていたザギが分る。
はい、今週のサード。
せめてこれだけは何とかしろよ、なセリフを二つ。
「新獣王が誕生したぞ。」
白輪のメンバーもいる中で言ってるセリフで、アジテーションでもあるわけですよ。
そしてまがりなりにも“誕生”のシーンなんですよ。
もっと高らかに、人々の心を動かすように言えないですかね。
「チャンスは今しかない。お前が知りたがってた全てはあそこにあるんだ。」
トールは行かないかもなんですよ、必死に説得しなきゃ仕方がないシーンでしょう。
自分が長い年月かけて企てたことが無に帰するかも知れないんですよ。
トールの心にズーンと響くように言わなきゃ。
原作ではサード派でしたが、アニメでは諦めました。orz
でもせっかくレベルの高い作品なんだから、もうちょっとがんばってもらって、せめてこのセリフだけはピシッと決める、ってところは押さえてもらいたものです。
「話があるんだ。」
ティズはトールが言った「カリムを茶輪に連れて行く。」との言葉を思い出している。
ドアの外からのトールの声に耳をふさぐティズ。
カリム。
ザギの背中を見て生き方を決めた。
今また、あの背中を見て決めるのか。
心が避けそうだ。
ドアを開けるティズ。
「次ぎはオレだからな、次の交の月はオレが子供を産む番、これは譲れないからな。」
ザギとカリム。
「感謝してるぜ、カリム。お前はトールをその気にさせてくれた。」
「あんたは自分一人の遊び場を作ると言った。そのトップの座をトールに渡すなんて変だ。」
「誰が渡した。トールはオレの最も強いカード。ジョーカーだ。オレは勝負師。」
人を物としてしか見てないと責めるカリムに、ザギは「お前も大事なカード。」と。
ザギはカリムをテーブルに押し倒す。
「オレを捨てたくせに。出て行けと言った。」と拒むカリム。
「お前は必ず戻ってくるだろう。」
「ひどいヤツ。」とカリムはザギにキスをする。
「殺してやりたい。かみ殺してやりたい。」
トールとティズ。
「オレの子供を産みたいと言うだけでそばに居たのか。オレが子供を作れない身体だったら黄輪に帰っていたのか。」
「そんなことない。」とティズ。
「お前と子供は作れない。だけどお前を愛してる、肉親と同じように。これだけは分ってくれ。」
ティズを抱きしめるトール。
分らないよ、オレのことが好きなら何で子供を産ませてくれないの。それが好きってことだろ。
ザギとカリム。
トールを満足させてやれ、そしてその行動を自分に報告しろと、ザギは言う。
一人で違うゲームをやり出したら困るから、と。
「トールすら信用していない。じゃあオレの事も。」とカリム。
「じゃあ聞くが、お前はオレとトール、どっちの子を産みたい?。」
どっち?。
ニヤリと笑うザギ。
「語るに落ちたな。トールについて行け。」と言い残し、部屋を出るザギ。
違う・・・、オレは・・・。
ザギの後を追うカリム。
待って、お願い、聞いて。
マントの後ろ姿を追いかける。
「待って!!。ザギ!!。」
遠くにその声を聞くトールとティズ。
マントの背に追いついたカリム。
「ザギ!!。私は・・・。」
カリムの胸に刃が刺さっている。
去るマントの背。
ザギ。私は二人の子が欲しい。
だから殺すの?。
そんなに私のこと、好きでいてくれた?。
トールとティズがカリムの元に駆けつけた。
「ザギがやったのか。」とカリムの身体を揺するトール。
「やめてよ、カリムは死んでるんだよ。」
ザギを見つけ、トールは切りかかる。
頬が切れたザギは「バカが。本気か?。」
「抜け。殺してやる。お前がカリムを殺したように。」
騒ぎを聞きつけて茶輪と白輪のメンバーが集まってくる。
「トップ同士で剣を合わせた以上、これは獣王戦だ。」とサード。
見届けてやる。これが最後の獣王戦だ。
戦い合うトールとザギ。
チェンはユーキとザギの戦いを思い出し、手に仕込んだもう一本の剣をザギが使ってくることを心配する。
トールがザギの剣をはじく。
マントをひるがえさせ、目くらましをするザギ。
仕込み剣で切りかかり、マントは二つに切られる。
しかしその先にトールはいない。
ザギの後ろを取ったトールが切りかかる。
「やってくれたぜ。」
「何故カリムを殺した。」
「そうか、あいつ死んだのか。」
その言葉にトールは驚く。
「そうだったなぁ。お前、まだガキだったなぁ。」と薄くザギは笑う。
「惚れてた女が離れて行ったからって殺すほど、オレが堕ちて見えるか?。」
誰が殺したか教えてやると言うザギに、近づくトール。
ザギがトールに自分の血をなすりつける。
「似合うぜ、獣王。」
崩れるザギの身体をトールは抱きかかえる。
「あいつを信用するな。」
「獣王だ。新獣王が誕生したぞ。」とサード。
トールの元に歩み寄るサード。
トールの耳にザギの言葉がリフレインする。
ダガーバゴダがまばゆいばかりの光を放った、「獣王への迎えだ。」
「さあ、行くぞ。あそこから上がってヘカテへ行くんだ。」
しかしトールは、ザギはまだ生きている、カリムも放っておけない、と言う。
「チャンスは今しかない。お前が知りたがってた全てはあそこにあるんだ。」
「分らない。ザギはやっていないと言った。だとしたらオレは間違っていた。」
サードはチェンに「トールの為だ。」とザギの手当てを頼む。
「今、応じないとトールは獣王になれない。」
そしてトールが帰ってくるまでザギを生かしておくこと、カリムの遺体をそのままにと、指示をする。
「必ず戻る。それまで頼む。」とトール。
カリムの顔をもう一度見に行くトール。
分らない。何が虚構で、何が真実なのか。
確かなのはこの開かない瞳と、この冷たさ。
トールはカリムの頬に触れ、涙を落としながらキスをする。
お前を殺したのは誰だ?。
ダガーバゴダの扉の前に着くトール、ティズ、サード。
「トール・クライン。連邦委員会は君を第38代獣王と認めた。ヘカテ行きの船が待っている。」
扉が開く。
軍人達がトールを待っていた。
「ようこそ、獣王。」
トールとティズとザギとカリム。 4人の心情があふれ出る回でした。
まずトールとティズ。二人の会話のかみ合わないこと。
ティズは徹底したキマイラ人。
一方のトールは、ティズのそんなところを理解しているし、またキマイラの掟も尊重してはいるが、根は決してキマイラの人ではない。
ザギとカリム。カリムはザギの背中についていこうと決めていた。
だけど女の子なんですよね、本当に欲しいのはザギ。
カリムにとってザギは一番の存在、けれどザギにとってカリムは一番とはなり得ない。ザギが欲しいものは人ではないのでね。
トールに切られた後のザギのセリフ。
「惚れてた女が離れて行ったからって殺すほど、オレが堕ちて見えるか?。」
正直、原作でこのシーンを読んだときは、
えー!!。惚れてたんですか?、ザギさん?。
でしたが・・・。
後から見直せば、「どっちの子供を産みたい?」などと聞く事自体と、応えられないカリムにニヤリと笑う、そして「トールのところへ行け。」なんて所から、言われてみればそうかも・・・と思いましたが。
でもなーんてカッコ良いセリフなんでしょう。
ザギの魅力、炸裂ですよ。
けれどこのセリフはまた、「殺すほど私を好きでいてくれた。」と思いながら死んでいったカリムの哀れさがまします。
カリムは、最後のところでザギが求めているもの、またそのプライドの高さを理解してなかったのですね。
「お前、まだガキだったなぁ。」と言うセリフに、いろいろ企てながら、肝心のトールで計算違いをしていたザギが分る。
はい、今週のサード。
せめてこれだけは何とかしろよ、なセリフを二つ。
「新獣王が誕生したぞ。」
白輪のメンバーもいる中で言ってるセリフで、アジテーションでもあるわけですよ。
そしてまがりなりにも“誕生”のシーンなんですよ。
もっと高らかに、人々の心を動かすように言えないですかね。
「チャンスは今しかない。お前が知りたがってた全てはあそこにあるんだ。」
トールは行かないかもなんですよ、必死に説得しなきゃ仕方がないシーンでしょう。
自分が長い年月かけて企てたことが無に帰するかも知れないんですよ。
トールの心にズーンと響くように言わなきゃ。
原作ではサード派でしたが、アニメでは諦めました。orz
でもせっかくレベルの高い作品なんだから、もうちょっとがんばってもらって、せめてこのセリフだけはピシッと決める、ってところは押さえてもらいたものです。
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