≪10  2017-11/1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30  12≫
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
『天使の遊戯』 『天使の背徳』 アンドリュー・テイラー著 感想
『Requiem For An Angel』と題された三部作の内、二作を読みました。

『天使の遊戯』の原題は『The Four Last Things』
『天使の背徳』の原題は『The Judgement Of Strangers』

天使の遊戯 天使の遊戯
アンドリュー テイラー (2004/02)
講談社

この商品の詳細を見る


天使の背徳 天使の背徳
アンドリュー テイラー (2005/01)
講談社

この商品の詳細を見る

この三部作は三つの小説が合わさって一つの大きな物語を作っていますが、各々が完結した物語なので、どれから読んでも大丈夫みたいです。

あとがきと解説から言葉を拝借すれば、
『天使の遊戯』は現代のロンドンが舞台。サイコスリラーの手法をもちいて、追うものと追われるものを交互に描いた三人称小説。

『天使の背徳』は1970年代のロスと言う小さな町を舞台に、一人称の心理ミステリー。

『天使の鬱屈』は1950年代の聖都市ロシントンを舞台に、更に50年ほど前の謎を解き明かす歴史ミステリー

とのことです。
『天使の憂鬱』

刑事・マイケルと教会の副牧師・サリーの4才の娘、ルーシーが託児所から誘拐される。
犯人のエディはガールフレンドのエンジェルと住む家に、ルーシーを連れて行く。


果たしてどちらが“追うもの”で、どちらが“追われるもの”なのだろう。
子供を誘拐された夫婦は、次々と出てくる新事実に心理的にどんどん追い詰められていき、もともと危うい均衡を保っていた二人の中も、破局かと思うほどに壊れていく。

一方、ルーシーを連れ去った“犯人”であるエディは、自分の思う通りにもならず、自分も知りえなかった事実を発見して、これまた追い詰められていく。

エンジェルがひたすら不気味。
そのエンジェルの正体が分るラストには驚いたけれど、それを更に掘り起こした物語(例えば動機等)は第2作へ、と言う趣向。




『天使の背徳』

ロンドン郊外の町・ロスで牧師をしているディヴィッドは娘・ローズマリーと二人の生活を送っているが、ブァネッサに恋をする。
だが再婚してから、ディヴィッドの生活はゆっくりと壊れていく。


1970年代の小さな町の教会を中心とした人々の生活が丹念に描かれていく。
最初は小さな歯車の狂いが、やがて修復不可能なまでになっていく。

起こる事件の犯人はディヴィッドではないが、外面は寛容な牧師である彼が、実は心の奥に隠し持っている願望を、“犯人”が行っている、とも読める。

そして『天使の遊戯』で誘拐される少女がどうしてルーシーでなければならなかったのか、が分る。

ところでラストで、ディヴィッドが「起こったことの責任は私にあるのです。」というのに対し、彼の霊的指導者たる存在のピーターは否定する。
でも私が思うには、やっぱりディビッドに問題ありありかと。
これで荷を捨てて、先に進みなさいと言われるなんて、牧師さんてなんて甘い職業なんでしょうと思ってしまいますよ。




三作目の『天使の鬱屈』を読んでいない段階でこんなこと言うのもなんですが、確かに二作とも一つの完結した話ではありますが、やっぱり一作目から順番に読んだ方が数倍面白いと思います。

お薦めです。
『天使の鬱屈』は英国推理作家教会(CWA)のヒストリカル・ダガー受賞作。
早く読みたいです。
スポンサーサイト

テーマ : 海外小説・翻訳本
ジャンル : 小説・文学

コメントの投稿

Secret
(非公開コメント受付不可)

コメント

一作目から
最近得た教訓ですね。

面白そうですね。1から是非読んでみたいと思います。
>やまふささん
長いシリーズ物はとにかく、やっぱり作者が書いた順番通りに読むのが一番かもしれません。

この2冊は面白かったです、お薦めです。
プロフィール

mam

Author:mam
『よろず屋の猫』の支店です。
本店はhttp://plaza.rakuten.co.jp/yorozucat/です。

最新の記事
ブロとも一覧
全ての記事を表示する

全ての記事を表示する

最新トラックバック
最新コメント
FC2カウンター
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。